ドラマの話をしましょ

今放送中のドラマの感想や、もう一度見たいドラマのこと、役者や脚本家のこと、時々映画について綴ります。

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芦田伸介・新珠三千代出演の氷点 人を許すということはどういうことか? 

お題「もう一度見たいドラマ」

 

氷点というドラマが無性に見たくなります。

何度かリメイクされているのですが、私が見たいのは一番最初にドラマ化された

芦田伸介さん、新珠三千代さん、内藤洋子さんが出演しているあの氷点を。

芦田伸介さんは、とても渋くてカッコいい医師でした。

妻(新珠三千代)が医師仲間である男に恋をしていることを嫉妬している姿は

今も覚えています。

苛立ちや焦燥を寡黙な中でもしっかりわかる演技でした。

と同時に陽子のよきお父さんでもあったような。

 

一方、陽子を自分の娘を殺した殺人犯の娘であることから、

いじめ抜く義母を演じた新珠三千代さんは、たたずまいが美しく品があり

凛としていました。

良妻賢母を貫こうという気持ちと、夫以外の男に惹かれていく自分。

そんな浮気心を責めつつも、なお惹かれていく女の葛藤が伝わってきました。

 

北海道・旭川が舞台。

愛娘が犯人に殺される、という壮絶なところから始まるそのストーリー。

 

三浦綾子原作のこの小説。

先日、再読してみたが、この小説の世界にぐいぐいと引き込まれてしまいました。

何度もリメイクされているドラマですが、やはり昭和41年にドラマ化された

この作品の配役にまさるものはないのでは?

 

あのドラマの配役はベストだったように思います。

それにしても小説を読んで、知りました。

こんなに心理描写が表されていたのだ、ということ。

「許す」ということはいったいどういうことなのか?

これでもか、これでもか、という苦しみを味わわされても健気に生きる陽子。

義母(新珠三千代)に壮絶なるいじめを受けても、

明るく優しい気持ちを失わずに健気に生きる姿に胸がしめつけられます。

そんな妹を、見守る唯一の兄の存在は、唯一の救いのようでもありました。

と同時に、妹への恋に苦しむ兄の気持ちもなんだか見ていてハラハラするものが

あり、切ない気持ちになったものでした。

 

罪を許すということは、どういうことなのだろう。

この小説のテーマは、許すということであると感じます。

 

怒り、憎悪、嫉妬、そんなものが、渦巻く中で生きる人々が

実に巧妙に描かれている文才は、書かれてから何年も経つのにとても新鮮。

血がつながらないとはいえ、兄が陽子を思う気持ちにはドキドキします。

 

義母から憎しみを向けられながら、生きていく辛さ。

こんなふうな目にあったときに、どう生きたらいいのか?

 

義母は義母で、どうしょうもない苦しみを抱えているわけで・・・。

その義母を愛する男の存在もまた、なんともリアルで。

 

考えさせられる小説でした。

ドラマに流れていた、BGM。

今もはっきりも覚えています。

 

もう一度見たいドラマです。

氷点。

 

氷点 -昭和41年放送版- [DVD]

 

人生の節目節目に再読したい小説でもあります。

小説も読み応えありです。

氷点(上) (角川文庫)

 

氷点(下) (角川文庫)